サークル観は変遷する
みなさんこんにちは。サークルクラッシュ同好会一般会員の藍鼠(@indigo_mou5e)です。サークラ会誌6号に「少女崇拝否定論」という文章を載せてたり、12月のアドベントカレンダーのときに「不登校を選んだ僕と学校に所属し続けた君たち」とかを書いたりしてる人です。みんな覚えて帰ってくださいね。
さて、この記事はリレーブログ企画「あなたはなぜサークルクラッシュ同好会に入ったのか」の8日目の記事っぽいです。4月の初め頃に桐生あんずが「また自分語り企画やるよー」と言っていて、アドベントカレンダーで自分語りの快感を覚えていた僕はテーマもろくに見ずに即座に参加を表明してしまいました。まあやるといったものはしょうがないのでやっていきましょう。
時は2016年3月、僕はついに京都大学の入試に合格しました。浪人時代に予備校に同年代の友人が居なかったのもあり、常識とは独立した考えを持つ面白い人間(雑な言い方をすると変人)がたくさん居る京都という土地で暮らすのをとても楽しみにして僕は京都に向かいました。人間と関係を作るならやはりサークルだと思い、ワクワクしながらサークル大百科*1を開いたのですが、すぐに僕のテンションは下がってしまいました。数百ものサークルが並んでいるにもかかわらず、興味を惹く集団が全く存在しなかったのです。
漫画、イラスト、音楽など、僕の趣味範囲内の物事を扱うサークルはもちろんありましたが、その集団に参加して何を話すかを考えると途端に何も分からなくなりました。漫画という共通項で結成されたコミュニティでは漫画についての話題かどの集団でも許される他愛もない話題しかできないような気がしたのです。漫画、イラストについて本格的に他人と語り合う意欲はそこまで強くないですし、誰とでも出来る会話をするのであればわざわざ京都まで出向いた意味がありません。演劇や合奏などは人数が集まらないと不可能なのでそういったことを行いたいならサークルに所属するしかないのですが、漫画読みやお絵かきは別に一人でも可能です。こうして僕はサークルに所属する意味を入学前に既に失ってしまっていました。*2
結局僕はサークルに入る意味とは、単に他人と仲良くなるための近道でしかないのではないかと考えつきました。「初対面の相手と共通項を見つけて会話を弾ませていくというのはコミュニケーションの定石だが、サークルはある共通の趣味や思想の下に人間が集まるので共通項を探る手間が省け、打ち解けるまでの時間的、精神的コストが比較的少なくなる。大学生がこぞってサークルに入るのは新しい環境の中で集団の中に自分を位置づけるためにコストの低い方法を探した結果なのだ。ということは趣味系のサークルに集まる人間は馴れ合いが目的の大半なのではないか」
考えれば考えるほどサークルの人間関係に嫌気がさしてきましたが、流石にどこにも所属しないのは最悪手だと分かっていたのでとりあえずどこかに所属しておこうと思い選んだのがサークルクラッシュ同好会でした。一番大きな理由としては浪人中からホリィ・センに惹かれていて*3、そのコンタクトのためという感じでした。サークルに所属する人間についてもまあホリィ・センの近くに居る人間なんだから面白いのではないかとは思っていましたし、他のサークルと比べたら興味深い話ができそうな気がしていました。
さて、こうしてサー同に入会*4した僕でしたが、ここで話を終えるのはちょっと早計です。僕は1回生の間は入会だけして例会などには参加せず、ほとんど幽霊会員として過ごしていたからです。というのもそもそも僕は吉田寮に入寮して普段から寮生とコミュニケーションを取っていましたし、サクラ荘*5のパーティにもちょくちょく参加していたので、人間と出会うためにサークルに出向く必要性を感じなかったわけですね。サー同の人間はだいたいサクラ荘パーティに参加するので例会に行くまでもないと考えたのも大きいです。
そんな感じで幽霊していたのですが、2回生からは積極的にサークルの活動に参加するようになりました。入学から一年経つ間にサークルに参加する他の意義が見えてきたためです。
そもそも僕はサボり癖があるというか、何かきっかけがないと自主的に勉強するのが難しいんですよね。夏休みの宿題とか8月27日くらいから始めるタイプです。そこでサークルに参加するという意志を表明することによってサークルの例会や勉強会に参加せざるを得なくして、新しい知見を得やすくしようとしたんですね。あとは何かしら動くことで自分を取り巻く環境は容易に変化して今までにない面白い経験がしやすくなるかもしれない、といった狙いもあった気がします。そんな感じで2回生からはサークルクラッシュ同好会の活動にも参加しましたし、他に人工知能研究会という勉強会系のサークルにも入会してみたりしました。
そうやって何かしら活動に参加するよう追い込んだ結果として生まれたのが会誌の記事だったりアドベントカレンダーの自分語りであったりしますし、その結果として他の人間との繋がりが増えたり関係性が深まったりしたので幽霊会員やめて良かったな、と今は思っています。いぇーい。
そして現在に至ります。3回生になった今新しく思いはじめたのは、興味深い人間から話を聞くためにサークル活動により積極的に参加したいということですね。入学当初思ったとおり、サークルに参加しなくとも人間と知り合えはするのですが、多くの人間は関係を深めて親愛度を上げると聞き出せる話題が増えていくので、親愛度を上げるために積極的に例会やイベントに参加したいと思い始めるようになりました。人間と触れ合うだけならサークルに入る必要はないと考えていた1回生のときとは人間と話すという欲求は変わってないのに方針が大きく変わっていて面白いですね。あ、あと単純に人間と関わるのが楽しいという気持ちもあります。というかこっちの欲求の方がだいぶ大きいです。ある程度好感を持っている人間たちと何かやるのは楽しいし、そういう人たちが自分抜きで楽しんでるのを見ると寂しくなります*6。何かすごく人間っぽいこと言っててウケますね。
まあこんなところで締めることにしますか。皆さんもサークルに参加する意義について悩んでサークルとは何か分からなくて不安になってくださいね。一人で不安になりたくないなら僕を巻き込んでもいいので。サークルクラッシュ同好会はサークルについて懐疑的になるあなたを応援しています[要出典]。
それと、一応宣伝しておきますが、僕と同様サークルクラッシュ同好会の人間に興味があるのであれば気軽に例会などに来てくださいね。非会員の飛び入り参加なんていつものことなのでハードルは低いです。僕含め会員の人間に事前に話して連れていってもらえばもっと来やすくなるかと思います。ぜひ価値観を晒しあってぐちゃぐちゃになりましょう。待ってるよー。
*1:京都大学のサークルのほとんどが載ってる冊子。新入生にはタダで配られる。
*2:ホリィ・センが新歓などで「サークルクラッシュ同好会はどちらかというと2回生以降のサークル所属に疲れた人間に向いているサークルだ」的なことを言っていますが、僕は1回生時点でそのような人間になっていたのかもしれません。
*3:有名ツイッタラーとして知ってフォローしましたが、タイムラインで監視している内に人間や人間関係が好きという点で自分と似ているし思いつくことや気がつくことが僕よりも洗練されていると感じて尊敬に近い感情を抱いていました。
*4:LINEグループに登録するだけ。ゆるい。
*5:ホリィ・センが始めたオープンシェアハウス。色んな人間が出入りする。